解雇規制緩和論の落とし穴

「日本は解雇規制を緩和すれば、不要な社員を解雇し、失業者の再雇用が増え産業界は活性化する。」確かに事実かも知れないが、果たしてそううまく行くのだろうか?自分も今までは確かにそう思っていた。だが良く考えてみれば、そんなに甘いものではない。自由化するということは当然力の強い方が有利であり、会社の都合の良い方に利用されるのは明らかである。つまり、会社にとって都合の悪い人物はいつでも自由に切れるということである。それがどういう結果になるかは想像に難くない。会社に良かれと思って批判したり、上司に助言をするような人間も切られる可能性も十分あるどころかむしろ増えていくだろう。解雇規制緩和を行う場合、絶対に忘れてはいけないことは、労働者側が不利にならないようにすることである。それがなければ、成果主義を安易に進めて失敗した過去の二の舞いになるに違いない。